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究極の避雷器②

「雷でも燃えない避雷器はできないものか?」

これはゼネラルエレクトリック社のみならず、世界中の科学者達の「夢」になりました。

半世紀ほどして日本人科学者達がその先駆けとなる「全半導体避雷器」を具体化、ここで「夢」は「目標」になりました。

しかし、その実現のためには、桁違いの莫大な労力と費用が要します。

送配電の根幹を支える最重要部分「避雷器」ゆえに最も「地味」で注目されることはありません。

地味な基礎研究がその後、半世紀に渡って続けられました。日本の技術者達は、その中でリーダーシップを発揮し続けます。

究極の避雷器(SPD)①

避雷器の歴史

電灯の実用化・商用配電事業は19世紀、米国トーマス・A・エジソンのゼネラルエレクトリック社に始まります。

「神の仕業」とされてきた雷被害は、商用配電事業の開始とともに、本格的に科学的研究の対象となり、直ちに避雷器が作られました。

しかしすぐに問題になったのは、雷電流を処理した後の避雷器からの出火でした。

雷被害を避けるためのものであるはずの避雷器が、かえって建物火災の原因になる。

大体、自分たちの始めた配電事業が諸悪の根源。

「雷でも燃えない避雷器はできないものか?」