雇用規制改革 第一弾~いよいよ動き始めたアベノミクス~
派遣見直し案を正式決定 労政審専門部会、受け入れ期限撤廃
nikkei2014/1/2912:37
労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の専門部会は29日、議論を続けてきた労働者派遣制度の見直し案を正式にとりまとめた。
企業が派遣社員を受け入れる期間の上限(原則3年)を事実上撤廃する。
企業の人材活用に比重を置く規制緩和で、企業は3年ごとに人を代えながら、同じ業務をずっと派遣に任せられるようになる。2015年4月から適用する。
同日午前の部会で、厚生労働省の案に、労使がともに合意する考えを示した。厚労省は今国会に関連法案を提出し、成立を目指す。
見直しの柱は、派遣期間の長さを決める基準だ。いまの制度では、通訳や秘書など専門26業務には期間の定めがなく、それ以外は最長3年になっている。
派遣に任せる仕事の内容によって期間が変わる仕組みだった。
今回の見直しで、期間を決める基準を「派遣元との契約内容」に変更する。
派遣元の人材派遣会社と無期の雇用を結んだ派遣社員は、期限なく働ける。有期での雇用の場合は、最長3年になる。
専門26業務という区分けは廃止。業務内容によらず、どんな仕事でも、個人ごとに最長3年働ける環境を整える。
派遣元の人材派遣会社の在り方では、許可制と届け出制の2種類が併存している現状を改め、15年春からは参入基準が厳しい許可制に一本化する。
派遣制度見直しは昨年末に結論を出す予定だったが、労使で意見が対立していたため、最終的なとりまとめが1カ月ほどずれ込んだ。
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この案のポイントは、
①派遣期間の上限廃止
②専門26業務の廃止
③人材派遣会社を許可制にして派遣社員を保護
の3項目です。
アベノミクスの雇用改革がいよいよ動き始めました。
労組はこれを、正社員の雇用社員化を図る制度だとして反対していました。
しかし、3年ごとの切り替え時に正社員の職を脅かさない事等を労使でチェックする仕組みを取り入れることで納得しました。
派遣期間の上限は「業務」で判断せず「人」で決めることになるので、派遣社員の仕事も安定化することになりそうです。
これにより、130万人の派遣社員の働き方が変わることとなります。
詳細は省きますが、
③人材派遣会社を許可制にして派遣社員を保護すること
これを義務付けることは、派遣会社についてもかなり高いハードルを設けることになります。
ある規模のヒト・モノ・カネ・情報・ノウハウがない派遣会社は生き残れないでしょう。
従って大手の派遣企業以外は消滅することになりそうです。
派遣制度の規制緩和⇒派遣会社の淘汰という図式は、
結果的に力のある派遣会社が派遣社員の雇用を安定させ、
教育などを徹底する形にするために、派遣会社に大きな責任を持たせた制度に変わることとなります。
これが、アベノミクスが狙う、流動性の高い労働市場の形成の一環であり、やっと端緒についたといえるでしょう。
アベノミクスの到達点は、本物のプロフェッショナルが育つ労働市場を作ることです。
近い将来日本の競争力を高め、若い世代から高齢世代までの雇用を活性化することが目的です。
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アベノミクスの雇用規制改革は始まったばかり。
軌道に乗り、目に見える成果を上げるにはまだまだ時間がかかります。
この間をいかに乗り切るか。
どのような我慢をしなくてはならないか。
消費税アップの先はどうなる?
先行き不透明ではありますが船は動き始めました。
この船から落ちずに、乗り続ける方法を身につけなくてはいけません。
■転ばぬ先の杖を用意しましょう。
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