やっぱり! アベノミクスで「実質賃金」下落か?
1%- やっぱり!アベノミクスで「実質賃金」下落
1月3日(金)15時15分配信 プレジデントの記事をご覧ください。
(先にお断りしておきますが、筆者は日本の再生はアベノミクスを徹底することだと考えます。)
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春闘に向け経団連が加盟企業に賃上げを促し、連合は5年ぶりに1%以上のベースアップを要求。
個別企業では、日本電産がベアを表明、トヨタ自動車や日立製作所も前向きと報道された。
アベノミクスによる好況ムードと政府からの要請に経営側が配慮して、社員への成果還元につながったと見ていい。
ただし、動きそのものは限定的。三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究員の尾畠未輝さんは
「一部大手企業ではベアも可能だが、それには売上高だけでなく経常利益の増加も必要。
いまは円高効果を享受できる自動車、電機などの輸出型製造業にとどまっている。
業績が十分に回復しないなか、賃上げが優先されると、雇用に悪影響が生じかねない」
と懸念する。
1990年代後半の金融システム危機以来、日本の賃金は右肩下がりが続いた。
それだけに今回の賃上げは、ビジネスマンにとって久々の明るいニュースである。
とはいえ、多くの中小・零細企業には景気回復の実感は薄く、台所事情は依然苦しい。
賃上げの裾野が拡大するためには、他業種での業績向上と消費の持続が不可欠だ。
今後、企業が定期昇給だけでなくベアにまで踏み込むには、4月の消費税率引き上げや輸入コスト増など不安材料も少なくない。
尾畠さんも「企業がすぐに人件費抑制姿勢を和らげるとは考えにくい」と話す。
そうなると、全業種平均の名目賃金は横ばいで推移。物価は上昇が見込まれるので、実質賃金は押し下げられる結果を招くことになってしまう。
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新年早々の経済記事としてはさびしい限りですね。
アベノミクスはインフレターゲットを2%に設定しているのに、
このチャンスに連合は1%以上の給与アップを目指すなどという体たらく。
政府がわざわざ給与を上げろと言ってくれているのにもかかわらず・・・。
現実は「賃上げの春」以降、多くの人は次の3パターンに分かれていくでしょう。
■名目賃金は上がったものの
『アベノミクスで給料が雀の涙ほど上がり喜んでる人は、
インフレと増税で実質賃金が減ってることに気が付いていない可哀そうな人だ。』
という意見があります。
この意見は、いずれにしても賃金が上がることを前提にしています。
たとえ実質賃金が下がっても、名目が上がるんだから可哀そうでも何でもない。
アベノミクスが当初から言っていた通りになるだけです。
とりあえず我慢していただきましょう。
■名目賃金が上がらない
アベノミクスの好景気効果が直接的に及ばない中小企業・零細企業の多くは、
この春の名目賃金はよくて横ばいでしょう。
これもアベノミクスの想定のうちです。
消費税アップ、物価アップがじわじわこたえてきますが、
今後のさらなる景気アップによって救われる対象とされています。
■名目賃金が下がる!
アベノミクス三本目の矢=新たな成長戦略「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」
の7つの方針の中に「ゾンビ企業退治と解雇規制」があります。
かなり強烈なインパクトがある政策なだけに
一番最後に回されている感がありますが、
「新たな成長戦略=日本再生」のためには必要不可欠の政策です。
この政策が登場してくると該当する産業・企業は大幅な構造の変更が迫られます。
これについては、
アベノミクスが失敗する?~スタグフレーションへの備え~
http://minnanohiroba.jp/anshinseikatsu/?p=1047
知らなきゃダメですよ! 「ゾンビ企業退治」を狙うアベノミクス
http://minnanohiroba.jp/anshinseikatsu/?p=1041
に詳しく述べていますので参考にしてください。
とにかくこのジャンルに属している場合は、
・名目賃金が大幅に下がる。
・リストラされる。
・企業自体の存続が危うい。
ということになります。
ではどのような企業が該当するのでしょうか?
長くなりましたので、それについては次回に。
■転ばぬ先の杖
何度も述べていますが、個人が自らを守ることを真剣に考える時です。
「転ばぬ先の杖」とは
「入るを量りて出ずるを制す〔礼記〕」です。
すなわち、
「今の収入源以外に財布を持つこと。」
「生活程度を下げずに節約すること。」
その具体的な方法の一つは、この「安心生活」サイトにあります。
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