壁を突き抜けるような政策・・・第3の矢

「岩盤」規制を改革…政府が成長戦略の最終案

最終案は、雇用・医療・農業が柱

 
   
(データソース:読売新聞 2014年 06月16日 22時08分)


政府は16日、産業競争力会議(議長・安倍首相)を開き、アベノミクスの「第3の矢」となる新たな成長戦略の最終案をまとめた。

日本経済の「稼ぐ力」を高めるため、企業のもうけに対する税負担の割合を示す法人実効税率(約35%)の引き下げや、雇用、医療、農業など、規制緩和が進まずに「岩盤」と言われた分野の改革を打ち出した。

ただ、具体策は先送りした項目も多く、効果を出せるかどうか、安倍政権の実行力が問われる。

安倍首相は会議で、「これまで何度も挑戦したが乗り越えられなかった壁を、突き抜けるような政策を盛り込むことができた」と述べた。

政府は今月末に「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」と合わせて閣議決定し、政策の具体化を急ぐ。

■立地・競争力では、法人実効税率について、骨太の方針と同様に「数年で20%台を目指し、来年度から引き下げを開始する」と明記した。

■年金資産を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)を念頭に、公的年金の運用を見直す方針も示した。収入を増やしやすい株式での運用割合を高める考えだ。

■雇用では、働いた時間ではなく、仕事の成果で評価する「脱時間給」の働き方を打ち出した。労働時間規制を緩和するのは初めてだ。対象者を年収1000万円以上の高度な専門職に限る。具体的な職種などは厚生労働省の審議会で議論する。

■医療では、公的な医療保険を利用できる保険診療と、利用できない保険外診療を組み合わせて受診する混合診療を大幅に拡充する。患者の意向に基づく「患者申出療養制度」(仮称)を来年度にも創設し、最先端の治療が行われる保険外診療を受けやすくする。

■農業では、全国農業協同組合中央会(JA全中)を新たな組織に移行する。


政府は6月末に閣議決定し、

アベノミクス第3の矢の実現にむけて次のステップに移行します。

いよいよ全体像が明らかになります。

ここで、大まかに日本の経済の現状を見ましょう。(日本総研データより)

・日本経済展望2014年4月号:公共投資の増加や消費増税前の駆け込み需要により、年度末にかけて成長率は再び加速へ

・日本経済展望2014年6月号:消費増税を乗り越えて政策主導から徐々に自律回復へ

このように、消費税増税後も上昇基調を背景に、

大企業だけでなく中小企業でも給与アップする企業が予想以上に増えています。

賃金改善を見込んでいる企業の割合は46.4%、約3割の企業で正社員が増加という数字が出ています。

(帝国データバンク「2014年度の賃金動向に関する企業の意識調査」)

とはいえ、日本の企業の大多数を占める零細企業では、

簡単に給与アップができない状況が続いています。

さらに、このところの原油価格の高騰や中国等の市場拡大によって、

景気に逆行する状況も顕著になってきています。

これらの影響で、多くの国民の可処分所得が一層減少する状況にあります。

政府は、アベノミクスだけに集中するのではなく、

すぐにでも、現在進行中の経済問題に実効性のある対策を打ち出すべきでしょう。

現状はプラス、マイナス両方の要素がありますが、

日本が底上げ基調にあることは間違いありません。

一層のスピード感をもって、施策の実行を願いたいところです。

今回はかなり硬い内容になりましたが、

6月末の閣議決定までに、今回打ち出された第3の矢の内容について、

一つずつこのブログで取り上げていこうと思います。

■転ばぬ先の杖=自分年金

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