重要事項説明とは?
2015/09/01
賃貸・売買の≪重要事項説明≫とは、
取引される物件や、契約内容について
≪不動産会社≫が≪契約する当事者≫
に前もって説明をすることです。
・契約するか、しないかの判断
・言った、言わない
聞いた、聞いてない
などのトラブル防止
が、その目的となります。
業界では短縮して、
「重説(じゅうせつ)」と言います。
また、不動産会社の義務として、
・契約をする前に対面で行う
・書面を発行する
・宅地建物取引士が説明する
があります。
賃貸・売買の証として取り交わす
≪契約書≫とは別の書類を用意し、
まさに≪重要な説明≫をします。
ですから、
「書面はもらったけど説明がない」
「取引士じゃない社員から聞いた」
というのは“完全アウト!”です。
もしそんなことがあったら、
不動産会社にちゃんと催促するか、
その会社からすぐ立ち去りましょう。
ここで説明書の内容をすべて書くと
それこそ長く・難しくなりますので、
シンプルにざっくり挙げてみます。
▼重要事項説明書の主な内容▼
・関係する不動産会社のこと
(宅地建物取引業者)
・取引する土地、建物の公的データ
・誰の持ち物で、どの範囲の取引か
・どんな特徴の土地・建物か
どんな法的制限がある地域か
・ライフラインなど設備について
・いくらの金額で取引されるか
・契約の期間や
引き渡しまでのスケジュール
・引き渡し後の物件の扱いをめぐる
責任の所在
・解約の条件や
違反があった場合のルール
・建物の使い方や
契約が終わった後のルール
…などです。
~・~・~・~・~・~・~・~・~
実際の説明書では、
より詳しい情報が各欄に書かれ、
裏づけ資料が添付されます。
売買ですと資料が多いため、
重要事項説明書がブ厚くなります。
説明の時間の長さは、
契約ごと、物件ごと異なりますが、
≪賃貸契約≫で10~30分
≪売買契約≫で60~120分
といったところでしょうか。
売買は長丁場の説明ですから、
よく契約者さんの同伴の方が、
隣で“コックリ、コックリ”と
眠くなっちゃうことも…。
ですから、私もよく上司から
「重説でお客様が退屈しないように
具体例を挙げたり、
逆に質問をしたり、
時には笑いを取ったりする工夫を」
と、アドバイスを受けたりします。
(でも、売買で“ウケをとる”のは
なかなか難しいですけどね…笑)
さて、関連してですが…
冒頭でも書いたとおり
「重説は対面が原則」なわけですが、
最近では時間・コストの節約のために
インターネットで説明する≪IT化≫
が可能かどうかの検討・研究が、
国などでスタートしています。
例えば、遠方に住んでいる人が
重説を聞くためにだけに
後日わざわざまた不動産会社に
足を運ぶのは大変だからですね。
ですが、個人的にはやはり、
コミュニケーションを取りながらの
対面の説明がいいですけどね~。
まぁでも、その前に、
私のいる“田舎”だと≪IT化≫が
そこまで必要じゃないかも…。