互助会の存続を危うくする3つの問題
葬祭互助会の存続を危うくする3つの問題
以前、互助会に入っていても葬儀代には到底足りない。
という事例をご紹介しました。
では、互助会の実情はどうなっているのでしょうか?
これも、週刊ダイヤモンドの同記事からご紹介します。
契約者が積立金として互助会に払い込んだ前受金の総額は、
なんと約2兆3000億円!
そして契約者数は実に約2400万人に上っているといいます。
私の父と同じように、
あなた、またはあなたのご両親もこのうちの一人ではありませんか?
長らく右肩上がりで成長してきた互助会ですが、
全国の互助会数は1986年3月末の415社をピークに、
2012年3月末で292社にまで減少しています。
さらに今、この互助会に懸念すべき3つの事態が進行しているのです。
* * * * *
■1つ目は解約手数料をめぐる訴訟です。
多くの互助会では解約の際、
「平均で積立金の20%弱」(全日本冠婚葬祭互助協会〈全互協〉)の解約手数料を差し引いているのです。
知っていましたか?
積立金に利息がつかない上に、満期解約時に20%近い手数料を取られることを!
たとえば50万円を積み立てたにもかかわらず、
そのカネを互助会の冠婚葬祭費用に使わずに解約しようとすると10万円もの額が差し引かれてしまうのです。
これが明るみになるにつれ、訴訟も起きています。
消費者支援機構福岡の理事で司法書士の安河内肇氏は、
「使用差し止めが認められれば、過去にさかのぼって解約手数料の過払い返還訴訟が相次ぐ可能性がある」といいます。
1人当たりの返還額は数万円でも、2400万人という契約者の一部が解約に乗り出せば、互助会各社への影響は甚大です。
■2つ目は、満期解約ではなく、契約を中断した場合です。
契約者が満期に至る前に死亡等で中断する契約は相当数に上るとみられています。
こうした「長寿会員」や「不在会員」の契約金には、
経済産業省の指導が入り、
国税庁は「課税対象埋蔵金」としてターゲットにしています。
例えば、互助会の前受金は2兆3000億円。
仮に1割を雑収入として計上すれば、支払う税金も莫大になりますね。
いままで曖昧にされていた積立金の上に胡座をかいていた互助会は
これらが実現すると、大変なダメージを受けることになります。
■3つ目が互助会の監督官庁である経産省による財務改善の要求です。
いかに今まで不明朗だったかということでしょう。
経産省は10~15年度の「立ち入り検査方針」として、
各社に財務改善を求めています。
詳細は記事を参照していただきますが、
結果的には弱小互助会の廃業を促す2015年問題となるでしょう。
これらの要因で互助会が経営破綻すれば、
契約者の前受金は全額を保全されない可能性があるのです。
週刊ダイヤモンドの記事はこう結んでいます。
▼
互助会にとって喫緊の課題は経営の健全化と信用の回復である。
トラブルの続発、情報開示の消極姿勢、それを長らく放置してきた経産省などの実態が改善されない限り、
互助会への不信感が高まるのは必至であり、その結果、互助会離れが増加する可能性がある。
* * * * *
これまで互助会の抱える問題についてお知らせしてきました。
しかしこれらのことをどのように話しても、
父は互助会に厚い信頼をおいています。
高齢の両親をお持ちの方の状況は、多かれ少なかれ同じではないでしょうか。
私は、それはそれで良しと思います。
このままでは足りない葬儀費用は私が工面すればいい。
それだけのことです。
そのために、自分で勉強して最良の選択をしました。
それが安心の家族葬「ラポール葬」を使うことでした。
長くなりました。今回はこれで失礼します。
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文責 安心生活 新井和弘
互助会に入っているから大丈夫!?
互助会に入っているから大丈夫!?
「互助会に入っているから大丈夫!」
これは、87歳の私の父の言葉です。
まだまだ元気で翻訳の仕事をしています。
元気なうちに本人の葬儀について聞いてみたのです。
亡くなってからバタバタするのには懲りていましたので。
というのは、何年も前になりますが、
仕事も現役で元気だった私の母が、その翌朝急死するという経験をしましたので。
享年73でした。
朝5時に父からの電話を受け、本当に信じられませんでした。
前日の夕方まで、会社で一緒に仕事をしていたのですから……。
葬儀までのいろいろな手続、葬儀、御斎、葬儀後の整理等々、
精神的なダメージと相まって、父にはかなり過酷な時間だったと思います。
そんなこともあって、
父本人の葬儀について、どのように考えているか確認してみたのです。
一番は費用の問題。
そこで、この言葉があったのです。
「ラポール倶楽部に入らなくても、互助会に入っているから大丈夫」…と。
さて、本題です。
本当に「大丈夫」なんでしょうか?
互助会は果たして大丈夫か? 事細かにここに書くこともできますが、
客観的な記事がありますので、そちらを御覧ください。
■2013年1月15日発行の週刊ダイヤモンド掲載記事のネット版です。
「寺・墓・葬式のトラブルに巻き込まれない!
経営破綻リスクが高まる「互助会」の内情」
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流石にこの歳になると…
流石にこの歳になると、
自分の親族も含め、経験した葬儀は数知れず。
本葬や、特に御斎に参列させて頂いて、
いつも感じることがある。
ご親族の悲しみや如何ばかりか……
というセリフとは裏腹に
ご親族は葬儀の取り回しと接待で、悲しんでいる暇なんかない。
というのが実情です。
いつも感じます。
こんな葬式でいいの? と……。
そして、さらに
この葬儀業界にはいろいろな問題があるようです。
故人を送る神聖かつ厳粛な場を、
ご親族のために取り戻すことが、
今最も必要な事だと感じる毎日です。