東京スペシャルナイト 下 18
- 2016年04月14日
- 小説, 東京スペシャルナイト
亨の言葉を鵜呑みにしたわけではない。
だがこうもあからさまに覆されるとは。
亨という人間の本性を見たような気がしていた。
だが、今は亨が言ったとおりに言うことを聞いているしかない。
そうしなければ、宇宙が責め殺されてしまう。
遼一は、怒りで今にも爆発してしまいそうな心を必死に抑えながら、マッサージに集中した。
だが耳や意識は、宇宙のほうに向いている。
くぐもった苦しげな声を聞いている。
「・・・くぅ・・・・・んっ・・・・・」
宇宙の声が遼一の手を止めてしまう。
すると亨は、恭也にもっとひどく責めるように命令する。
命令を受けた恭也の手に力がこもる。
五つ目のパールが、宇宙の蕾の内部にのみ込まれた。
「ぐぅぅ・・・・・・・」
一つ目のパールが、最奥の部分に届いているのが分かる。
一番柔らかくて感じる部分に当たっている。
宇宙は、縛られている両脚をピクピクと震わせながら、意識が遠のいてしまいそうなほど甘美な感覚に耐えていた。
遼一の分身を奥深くまで迎え入れたときと同じような感覚が、宇宙を襲っていた。
目いっぱいでせつなくて苦しいが、甘美な感覚が最奥の部分からじんわりと股間に伝わっているのだ。
「そうか・・・。ここが感じるのか?」
宇宙の変化を感じ取った恭也が、くくっと笑いながら手に持っていたアナルバイブを回転させるように回す。
すると中でパールが動いて、新たな快感を宇宙に与えた。
巨大なパール同士が、中でそれぞれに動いて当たっているのが分かるのだ。
「んんっ・・・ーーーーーーっ」
口枷を嵌められている宇宙の声に、甘さが交じっている。
五つ目のパールをのみ込み、最奥の部分を突っつかれるようになり、苦痛よりも快感のほうを感じるようになっていた。
「この調子なら、六つ目も入るな?」
と、面白そうに言った恭也が、六つ目のパールを押し込んでいく。
最も敏感な最奥の部分を突き上げるように入ってきたパールの感触に、宇宙はたまらず絶頂を極めてしまった。
蝋をはがされたばかりの分身がピクピクッと痙攣して白い体液を溢れ出させる。
前ほどの勢いのよさはなかったが、確かに腹の上に白い飛沫を放っていた。
それを見て、恭也がまたくくっと笑う。
「見た目もいいし、身体もいい。感度も抜群とくれば、これは高く売れるだろうな?アラブの王子様あたりが競って高値で買いそうだ」
恭也は宇宙の淫らな格好を見下ろして言った。
するとビデオを撮っていたヤクザも、唇を舌で舐めるようにして笑う。
遼一は、そんな恭也の言葉を背中越しに聞いていた。
亨自身を口で銜えさせられていて、振り返ることができないのだ。
両手でマッサージをしながら、遼一は亨の分身を口で愛撫していた。
もう二度したくないと思っていたのに。
宇宙以外の男など、絶対にしないと誓っていたのに。
「どうした?もっと奥までのみ込め。お前の態度次第では、宇宙にもっとひどい仕打ちをさせてやってもいいんだぞ?」
亨からそう言われてしまうと、遼一はどうしても拒むことができなかった。
このまま噛み切ってしまいたいのに。
このまま握り潰してしまいたいのに。
「スイッチを入れてもいいですか?こいつパールだけでは満足しないみたいです」
恭也は、バイブを回転させるように手を動かしながら亨に聞く。
亨は、遼一の髪を掴んだままニヤッと笑った。
「・・・・・本人が欲しいというものは与えてやらなければな」
「はい」
恭也がすぐに、バイブの根元に付いているスイッチをオンにする。
するとビィーン・・・と、くぐもったような機械音が蕾の中から聞こえてきた。
パールのバイブが宇宙の内部で小刻みに振動しているのだ。
「んっ・・・んっ・・・んん’・・・・・」
ボール状の口枷を嵌められている宇宙は、満足に喘ぎ声を上げることができなかった。
口端からだらしなく唾液を滴らせたまま、くぐもった声を上げ、首を左右に振るだけだった。
だがそれだけでも、宇宙がこのいやらしい行為に満足して感じていることは明らかだった。
「どうだ、感じるか?もっと奥まで欲しいんじゃないのか?」
恭也が、振動するバイブで抜き差しを繰り返しながら笑う。
バイブが引き抜かれたかと思うと一気に半分まで挿入され、中をかき回すように弄ばれ、宇宙は蕾の中がどうにかなってしまいそうな感覚に襲われていた。
遼一に抱かれているときもそうだったが、この振動するパールの感触は一味違った快感を宇宙にもたらしていた。
遼一の分身よりもずっと細かく振動するパール状のバイブは、まだ明らかにされていない宇宙の本性をあからさまにしていった。
パールの抜き差しをしているうちに、パールが七つ目まで挿入していることに気づいた恭也は、もう笑いが止まらなかった。
普通、こういうことに慣れた男でも、五つか六つが限界である。
だが宇宙はまだ抱かれることに慣れていないというのに、八つ目のパールをのみ込もうとしていた。
最奥の部分にはとっくに到達しているというのに。
宇宙の内部は、まだのみ込む余裕があるのだ。
奥は限りなく深く、肉は柔らかく収縮性があり、媚薬を使わなくても自然と潤ってくる宇宙のつぼみは、まさに名器だった。
百人近い男の蕾を見てきた恭也だったが、さすがにこれには驚いてしまっていた。
「ふふっ・・・。遼一が惚れるわけだ。ここの反り具合や亀頭の張り具合もそそられるが、お前のここはまた別格だな?一度でいいから、俺も味わってみたいよ」
恭也がパール状のバイブを抜きながら、言う。
宇宙は「んんーっ」と嫌がる声を発しながら、涙を流して恭也を見上げた。
もっと欲しいと哀願する目で、恭也を見つめている。
恭也はおかしくてたまらなかった。
宇宙は感じまくって喘いでいるというのに、遼一はそんな宇宙を責めないでほしいと懇願して自分から口を開き、亨自身を銜えているのだ。
互いに相手のためと言いながら、もっと深みへと、もっと極地へと自分自身を追い込んでいる。
この二人の恋人たちは、互いに互いを追い落としていることに気づいていない。
それがおかしかった。
「もっと太いバイブに換えてやる。そら、これでどうだ?これは女を犯すバイブで、周りに突起物が付いているが、今のお前ならのみ込めるだろうよ」
というが早いか、恭也は閉じようとしている蕾に、太いバイブをねじ込んでいく。
亀頭まではヌルンッと入ったが、そこから先はやはり窮屈そうだった。
突起物も挿入の妨げになっていたが、恭也はそんなことは気に留めなかった。
どんなに淫らに堕ちていくのか、見たかった。
どんなふうに喘ぐのか、見てみたかった。
今ここで亨にやめろと命令されても、恭也はやめるつもりなどなかった。
それは、周りを取り囲むようにして見つめているヤクザたちも同じだった。
みな股間を膨らませ、目は血走り、口はだらしなく開いていてハァハァと荒い息を吐いている。
ここにいる誰もが、宇宙の妖艶に喘ぐ姿に魅力を感じ、もっと見たいと思っていた。
もっと泣かせてみたいと思っていた。
「のみ込め・・・」
そんな宇宙の悩ましく淫靡な姿を見ているせいか、亨はいつもよりずっと早く頂点を極めていた。
遼一の喉が、ゴクッと鳴る。
遼一は綺麗に放出されたものを飲み下すと、やっと口中から肉棒を引き抜くことを許された。
「宇宙!?」
遼一はすぐに宇宙を振り返った。
きっと痛がって泣いているに違いない、そう思ったのだ。
だが床に転がっている宇宙の姿は、遼一が想像しているものとは違っていた。
口枷を嵌められ、涙を流している。
見ようによっては嫌がっているようにも見える。
だが、実は違っていた。
突起物が付いた太いバイブを半分まで挿入され、宇宙は足の指をピクピクと震わせながら激しく喘いでいたのだ。
「んんっーーーーーーんっ」
焦点の合っていない宇宙の薄茶色の瞳が、涙で潤んでいる。
乳首の周りや白い内股に点々と固まっている真っ赤な蝋が、なんともエロティックでゾクリとするぐらい色気があった。
「ぐぅぅーーーーーーーっ」
口端からしとどに唾液を滴らせ、突起物の付いたバイブで責められている宇宙が感じていることは、一目瞭然だった。
媚薬の力を借りているわけでもなく、麻薬を飲まされているわけでもなかった。