東京スペシャルナイト 下 15
- 2016年04月11日
- 小説, 東京スペシャルナイト
「分かりました」
ニヤッと笑って、恭也が蝋を再び垂らしていく。
真っ赤に溶けた蝋は、ポタポタッと内股から股間へと落ちていく。
「あっ・・・あひっ・・・ひぃぃぃ・・・・・」
蝋が、足の付け根に落ちる。
とたんに宇宙の下半身が飛び上がった。
だが苦痛を感じての反応ではなく、むしろその逆だった。
「あっ・・・あっ・・・熱い・・・ぃぃ・・・・・・」
「熱くて気持ちいいんだろう?そら、ここにも垂らしてやるぞ」
そう言った恭也の手から落ちた蝋は、剥き出しになった双玉の上に落ちる。
「あぁぁ・・・・・・・・」
その瞬間、ひときわ色っぽい喘ぎ声を上げて宇宙は床の上でのけ反った。
今までの箇所など問題にはならないくらい、そこは熱く感じた。
そしてすぐに蝋は冷めて固まるが、いつまでもじんじんとしていて熱いのだ。
熱くて熱くて、気持ちいい。
「そら、ここはどうだ?もっと気持ちいいぞ?」
恭也の手が少し動く。
蝋が落ちたところは、剥き出しになった蕾の周りだった。
「ぎゃ・・・っ・・・」
子猫のような短い悲鳴が、宇宙の口から飛び出る。
遼一は宇宙の蕾に次々と落ちていく真っ赤な蝋を見つめたまま、亨に哀願した。
「お願いだからやめさせてくださいっ。私が代わりになりますから。どんなことでもしますから。もうあなたから逃げたいなんて言いませんから。だからどうか・・・お願いですっ・・・」
遼一は足首を傷つけ、幾筋もの血を流しながら亨に向かって訴えた。
だが亨の機嫌はそんなことでは直らない。
一度傷つけられたプライドを修復するには、まだ宇宙をいじめる必要があった。
宇宙をいじめて泣かすことで、遼一の心をもっとひどく傷つけることができるのだ。
遼一の目覚めた修羅の心と反抗心を削ぐには、この方法が一番だと亨は心の中で思っていた。
遼一自身をどんなに責めても、遼一は心を変えないことは分かっていた。
だが、遼一が愛している宇宙を目の前で嬲り者にして仕置きをすれば、遼一はきっと自分から折れてくる、そう思ったのだ。
亨のその考えは、間違っていなかった。
遼一が涙を流しながら哀願してくる。
なんでもすると言ってきた。
亨は内心、高笑いをしたい心境だった。
「もっともっと責めろ。責めれば責めるほど、そいつは感じるはずだ。遼一のスペシャルマッサージを受け、身体が快感を覚えている。熱さや苦痛も快感として受け止める身体になっているはずだからな」
亨の言葉は真実だった。
最初は熱さしか感じなかったのに、蝋が垂らされた瞬間のあの感覚に慣れてくると、どういうわけか熱さより快感の方が増していった。
蝋の熱さが、感じてしまうのだ。
双玉や蕾に落とされた蝋に感じてしまって、自分でもどうしようもなかった。
卑猥な喘ぎ声が自然と漏れ、まるでもっとと媚びるように、腰を振ってしまうのだ。
ロープでぐるぐる巻きにされているのに、まるで娼婦のように腰を振ってしまう。
「感じてきたようだな?遼一が気に入っただけあって、素直で柔順な身体だ」
亨は、椅子に座ったままふふっと笑った。
宇宙の反応やいやらしい姿に、十分に満足している笑いだった。
恭也がそんな亨の心中を察して、最も敏感な箇所に蝋を移していく。
蕾や双玉を真っ赤に固まらせた蝋は、先ほどから勃起してピクピクと動いている分身の根元に落ちた。
「あひっ・・・ひぃぃ・・・」
ピクピクッと、分身の先端が痙攣する。
「や、やめて・・・そこだけは・・・」
「やめて?そうじゃない、もっとだろう?」
恭也はそう言って、蝋を先端に向かってポトポトッと垂らしていく。
「きぃ・・・あひぃーーーーーーーっ」
宇宙の勃起した分身が、見る見るうちに真っ赤に固まっていく。
「いやっ・・・あっ・・・熱い・・・熱いよぉーーーーっ」
宇宙が思わず泣き叫ぶ。
だんだんと蝋の熱さに慣れてきたとはいえ、神経が集中している最も敏感な箇所だけはもろに熱かった。
火傷をしてしまうのではないだろうかと思うぐらい、熱い。
「あぁぁ・・・・・っ」
先走りが周りで濡れていたために、最初は固まった蝋が腹の上に落ちてしまっていた。
だが続けて何度も蝋を垂らしているうちに、滑らなくなりその場で固まった。
蕾から双玉、そして分身が真っ赤な蝋で固まっていく。
「ゆ、許して・・・うぇっ・・・えぇっ・・・」
宇宙は、いつの間にか泣きじゃくっていた。
熱さと快感に耐えられず、理性と感情をコントロール出来なくなっていた。
そんな宇宙をせつなそうに見ていた遼一は、心がズキッと痛むのを感じていた。
宇宙が泣くと、遼一の心に激痛が走るのだ。
どうしようもないせつなさに襲われる。
自分自身がひどい拷問を受けているときよりも、心も身体も何十倍も痛んだ。
せっかく目覚めた修羅の心が、萎えていくのが分かる。
亨に対して反抗心や敵対心が、どんどんなくなっていく。
「もう・・・やめてぇぇーーーーー」
宇宙が堪えきれずに泣き叫んだ。
蝋が、先端にポトリッと落ちたのだ。
その瞬間、ピクピクッと激しく痙攣した分身からは、白い体液が飛び散った。
それは、蝋の熱さと快感で宇宙が今までにない絶頂を極めてしまった瞬間だった。
「ふふっ・・・。嫌だ嫌だと言っても、身体は正直だな?こんなに喜んでいるじゃないか?」
恭也はいったん蝋を垂らすのをやめて、宇宙の分身の先端から白い飛沫が飛び散るさまを見つめていた。
勢いがあるその飛沫は、胸のあたりまで飛んでいた。
真っ赤に固まった蝋の上に白い体液が飛び散る。
そのさまはひどく淫靡でいやらしくて、恭也も思わずゾクリと背筋を震わせた。
「いやっ・・・あぁぁ・・・いやぁぁ・・・・・・・」
全部吐き出したのに、まだ絶頂感が遠のいていかない。
宇宙はずっと頂点に上り詰めたまま、首を左右に振った。
「宇宙!?しっかりしろ・・・宇宙?」
遼一が、そんな宇宙に声をかける。
だが宇宙は、遼一の声が届いていないのか、ただ首を左右に振っているだけだった。
今までにない絶頂感を味わったために、意識が朦朧としているのだ。
「宇宙・・・」
遼一は、また胸がギューッと締めつけられるように痛むのを感じた。
このままでは本当に宇宙の身体が殺されてしまう。
宇宙の精神が壊されてしまう。
「このぐらいで音を上げられたんじゃ困るな・・・。最高のビデオを撮るんだからな」
冷たい口調でそう言った恭也は、左手で蝋燭を持ち替えて、床に転がっている宇宙の分身に右手を伸ばした。
そして真っ赤な蝋で固まっている分身を握り、そのまま上下に扱いてやる。
「ああぁぁーーーーーーっ」
すると、固まっていた蝋がボロボロと腹の上に落ちて、さっきよりもずっと艶やかな朱色になった分身が姿を現した。
先端に付いている蝋も丁寧に取り去り、二、三度軽く扱いてやる。
「あんっ・・・あぁぁ・・・・・」
すると驚いたことに、剥き出しになった分身は艶やかさを増したばかりか、蝋を垂らされる前よりもずっと感じるようになっていた。
何倍にも敏感になった分身を愛撫され、宇宙は甘い声を上げて腰をくねらせる。
恭也の手が、蝋で固まっている双玉をギュッと握り、その奥の蕾を覆っている蝋までも、丁寧に取り去っていく。
「あっ・・・・あっ・・・あんっ・・・・・・・・」
もう宇宙は、喘ぎ声を上げて身悶えるしかなかった。
一度蝋を垂らされた箇所が、どこもかしこも先ほどよりもずっと感じるのだ。
恭也に蝋を取り去られているだけなのに、指の感触に感じてしまう。
指の動きに、イッてしまいそうになるくらい蕾も分身も敏感になっていた。
「蝋燭は気に入ったようだな?たった一度でこんなに柔らかくなるくらい感じるとは。亨様、こいつなかなか見込みがあります。お手元に置いて玩具として楽しむには申し分ないかと・・・ 」
恭也はそう言って巧みに指を動かし蕾を刺激しながら、亨を見つめた。
亨も宇宙の喘ぎぶりに満足している様子だった。
囲っていた遼一の心を奪ったことは許せない。
だがこうして見ればなかなかどうして、顔も綺麗だし、興味をそそられる身体をしているじゃないか。
快感に対する反応が今までに見たこともないぐらい素直で、何よりもそこが気に入った。
遼一に口で奉仕させながら、宇宙が他の男に犯され感じるさまを見るのも一興かもしれないと、亨は思い始めていた。
玩具として弄ぶにはもってこいの男である。