東京スペシャルナイト 下 16
- 2016年04月11日
- 小説, 東京スペシャルナイト
亨は、宇宙が感じる姿をもっと見たいと思った。
そして一人のヤクザに、机の上に並べてあるアナルバイブで責めるように命令する。
まだ若いヤクザが手に取ったアナルバイブは、大きなパールが一列に並んだバイブだった。
アナル初心者向けのそのバイブは、挿入した後、手元のスイッチで振動するようになっていた。
それを見た遼一は、ガシャガシャと足枷を鳴らして宇宙の名を呼ぶ。
「宇宙っ!?しっかりしろ宇宙?」
その声に正気に戻った宇宙は、少し離れた床に伏している遼一を見つめた。
遼一は枷の嵌められた足首から大量の血を流している。
「遼一・・・足・・・血が・・・流れている・・・」
「宇宙、すまないっ。私のせいで・・・こんなことになってしまって・・・。こんなひどい目に遭わされてしまって・・・」
遼一が、涙を流しながら訴える。
だが宇宙は、小さく喘ぎながら「ううん」と言った。
「そんなことない・・・。絶対に遼一を助けてみせるって・・・約束したから。あっ・・・二人で幸せになろうって・・・約束したから・・・」
宇宙は惨めな姿のまま、喘ぎながらそう言った。
唇を噛みしめた遼一が思わず目を閉じる。
もうこれ以上、悲惨な宇宙の姿を直視することができなかった。
真っ赤な蝋で塗り固められた乳首。
両脚は左右に割り開かれ、蝋から解放された分身は、クチャクチャと淫らな音を立てて恭也の手の中で震えていた。
自分にさえ出会わなかったら、こんなひどい目に遭わなくて済んだのに。
自分のせいで宇宙の運命や人生が大きく変わってしまったのだ。
どうしたらいいのだろうか?
この危機から脱して宇宙を救い出すには、いったいどうしたらいいのだろうか?
遼一が考えを巡らせている間に、アナルバイブが恭也の手に渡される。
パールが一列に並んでいる細身のバイブは、アナルを最高に感じさせるように工夫されていた。
恭也は、そのバイブを宇宙に見せびらかすようにしてスイッチを入れた。
するとパールの一つ一つが振動し、ブルルッと震える。
「今からこのバイブをお前の尻の中に入れてやる。どこまで入るか、楽しみだな?」
恭也が面白そうに言うと、遼一がカッと両目を見開き、床を拳で何度も叩く。
だがどんなにもがいても、宇宙には届かない。
「お前はそこで見物していればいい。亨様を裏切ったらどういうことになるか、たっぷりと思い知るんだな」
「よせっ、やめろっ。恭也・・・頼む・・・やめてくれ・・・」
遼一が涙を流して訴える。
だが恭也は、そんなもがき苦しむ遼一を見るのが楽しくて仕方がなかった。
亨の囲われ者として一目置かれていた遼一のこんな姿は、滅多にお目にかかれるものではなかった。
いつも目障りだった遼一の心を踏みにじることが、こんなにも楽しくて愉快だったとはまったく知らなかった。
ヤクザたちに宇宙の身体を押さえさせ、恭也が蝋を取り去ったばかりの蕾にパールの先端を押しつける。
蝋の熱によって想像以上に柔らかく解れている宇宙の蕾は、すぐにそのパールをのみ込みんだ。
「まず、一つ・・・」
恭也がそう言いながら、バイブを蕾の内部へゆっくりと押し込んでいく。
「あっ・・・遼一・・・見ないでっ」
宇宙は、自分が今されている行為が恥ずかしくて、思わずそう叫んでいた。
こんな破廉恥な姿で巨大なパールを一つずつのみ込んでいく姿を、愛する遼一にだけには見られたくないと思ったのだ。
こんな無様な姿を見られてしまったら、きっと遼一はもう自分を愛してくれなくなる、そう思ったのだ。
「そら・・・二つ・・・」
恭也がそんな宇宙の心をあざ笑うかのように、二つ目のパールを挿入した。
「あぁぁ・・・・・・・遼一っ・・・」
パールの圧迫感に、宇宙がのけ反るようにして喘ぐ。
恭也の手に握られているバイブのパールは、まだ10個ほども残っていた。
「この間、身体を売るのが嫌だと言って逃げ出した男にこのパールを根元まで一気に押し込んでやったが、あと少しというところで気を失った。果たしてお前はどうだろうな、宇宙?ちゃんと全部のみ込めるかな?」
恭也はニヤッと笑ってそう言った。
それを聞いていた遼一の心の奥底にまだ微かに残っていた、闘争心に火がつく。
「そら、三つ目だ」
宇宙の蕾の中に、三つ目のパールが押し込まれた。