東京スペシャルナイト 上 36

「あぁ・・・」

 

もっと深く、遼一自身が入ってくる。

 

ウルトラスペシャルマッサージの指の感触とは、全然違う圧迫感が宇宙の五感を刺激する。

 

「あぁぁぁ・・・あっ・・・」

 

だが不思議と、あんなに太くて硬いモノが入っているというのに、苦痛は感じなかった。

 

蕾の入り口が少し、引き攣るような感じがするだけだった。

 

「り・・・遼一・・・もう・・・・・」

 

まだ半分しか入っていないのに、宇宙がもうだめだと訴える。

 

遼一は、自身をのみ込んでいる蕾の様子を見るために視線を落とした。

 

蕾の襞は、目いっぱい開いていた。

 

濃い朱色になって、巨大な遼一自身を受け止めている。

 

遼一は、再び宇宙の顔に視線を戻すと、右手で宇宙の分身をやんわりと掴んだ。

 

「大丈夫・・・。まだ・・・こうすれば入るから」

 

「だ、だめぇぇ・・・あぁぁ・・・・・」

 

遼一の右手が腹の間で器用に動き、先走りを滴らせている分身を可愛がっていく。

 

すると、目いっぱいだった蕾に変化が現れた。

 

「あんっ・・・あんっ・・・遼一・・・」

 

遼一の指が宇宙の自身を絡めて愛撫すればするほど、蕾が和らぎ緩みが生まれていく。

 

その緩みに乗じて、遼一はもっと深く自身を挿入していく。

 

「あっ・・・あっ・・・あぁぁ・・・っ」

 

宇宙はもう、喘ぎ声しか上げられなかった。

 

もういっぱいいっぱいだと思った部分に、まだ遼一自身が入ってくる。

 

そしてそれは根元まで収まり、ようやく腰の動きが止まった。

 

「あぁぁぁーん・・・。遼一・・・僕の中が・・・壊れちゃう・・・」

 

巨根を根元までのみ込んだ宇宙の口から思わず出た言葉だった。

 

もう、本当に目いっぱいで、内部には寸分の隙間もなかった。

 

「う、動いちゃ・・・いやっ・・・」

 

首を激しく振って、宇宙が喘ぐ。

 

だが遼一はその言葉に反するように、一度唇を激しく塞いだ。

 

宇宙の中に芽生えた抵抗心を根こそぎ吸い取ってしまうかのような激しいディープキス。

 

「んっ・・・んっ・・・はぁ・・・・」

 

口端からまた、飲み込めない唾液が滴り落ちていく。

 

「いい子だから、おとなしくしていなさい」

 

遼一は、長いディープキスから宇宙を解き放つと、そう言って腰を引いた。

 

ズルッ・・・という感触とともに、巨根が宇宙の中で動き出す。

 

「あっ・・・はぁぁ・・・・・・・」

 

腰が自然と、浮いてしまう。

 

遼一の腰がどんどん離れていく。

 

「あっ・・・あっ・・・」

 

遼一の巨根も、ズルッと蕾から引き抜かれていく。

 

もう隙間もないし、このままじゃまったく動けないと思ったのは間違いで、遼一が動こうと思えば分身は狭い蕾の中で動くことができた。

 

それは、遼一の分身の先端から出ていた先走りも、動く手助けをしていたが、宇宙の蕾の内部が自然と潤っていたからだ。

 

宇宙は自分でも気づかなかったが、スペシャルマッサージやウルトラスペシャルマッサージのおかげで快感に柔順で、すぐに新しい快楽に順応できる身体になっていたのだ。

 

それが証拠に、遼一がほんの少し動いただけなのに、宇宙の奥のほうからじんわりと熱く濡れてきたのだ。

 

まるで名器を所有する、女性のような蕾を宇宙は持っていた。

 

「宇宙・・・。お前って子は・・・」

 

そのことに驚いたのは遼一だった。

 

「あっ・・・あん・・・遼一・・・あっ・・・」

 

抱かれる側である女性でもこんなに早く順応できないし、快感として受け止められないのに。

 

宇宙はもう、肉棒の抜き差しという行為を今までに味わったことのない快感として受け止めていた。

 

「あぁぁ・・・僕の・・・ 中が・・・あぁぁっ・・・」

 

遼一がゆっくり腰を揺らすと、クチュグチャッと淫らな音が聞こえてくる。

 

「あんっ・・・遼一っ・・・いやいや・・・」

 

指で弄っていた宇宙の分身は、いつの間にか絶頂の証を腹の上に放っていた。

 

遼一は、淫らで可愛いピクピク痙攣しているその分身を、お仕置きするかのように爪の先で引っ掻く。

 

「あぁぁ・・・っ!」

 

すると宇宙の腰がビクンッと跳ね上がり、自分から遼一の分身を根元までのみ込んでいく。

 

自然と濡れ始めている淫らな蕾の中はヌルヌル感が増してきて、もう余裕がないなんて言ってられなかった。

 

遼一の分身が、蕾の中で自由に動き回っている。

 

「りょ・・・遼一・・・だめっ・・・。そんな動いちゃ・・・ 動いちゃ・・・あぁぁ・・・・」

 

遼一の腰が、これ以上動かないように両脚で腰を挟んでしまう。

 

だがそんなことをしてもスムーズに動き出した遼一の腰を妨げることはできなかった。

 

宇宙が初めてなのに苦痛をまったく感じていないとわかると、ズンズンッと肉棒が蕾を犯していく。

 

「あっ・・・あんっ・・・動いちゃ・・・いやぁぁーーーーーーっ」

 

「いやと言われると、もっとしたくなる」

 

遼一が、宇宙の耳たぶをきつく噛みながら意地悪を呟く。

 

今までこんな言い方、しなかったのに。

 

今までの遼一ってもしかして、仮面かぶってたの!?

 

「遼一って・・・本当は意地悪だったの・・・?」

 

と、思わず聞いてしまう。

 

すると遼一は可愛いその質問に、クスッと笑ってから答えた。

 

「どうだろう?でももしそうだとしても、私をそう変えてしまったのは宇宙だよ。宇宙の犠牲的な愛情が私を変えたんだと思うよ」

 

「あっ・・・意地悪だけじゃない。なんか・・・命令口調で・・・支配的で・・・」

 

「そういうのは、嫌い?」

 

と、遼一がまた耳たぶを噛む。

 

「あんっ」

 

その刺激に、堪らず宇宙は大きく喘いだ。

 

さっきから腰も動いたままだし、もうこのままイッちゃいそうなのに耳を噛むなんて。

 

そのうえ、遼一の性格まで支配的に変わっちゃって。

 

もう、心も身体も蕩けちゃいそう。

 

ステキすぎる。

 

もうステキすぎちゃって、ああーん、どうしよう。

 

宇宙は、今までの優しく穏やかなだけの遼一も大好きだったが、今の王様のように自分に命令したり意地悪したりする遼一に何倍も魅力を感じた。

 

今までにない魅力を感じて、メロメロになっちゃいそうだった。

 

心がメロメロになってしまうと、身体ももっと感じてしまう。

 

「あっ・・・遼一っ・・・すごいっ・・・」

 

遼一の分身が、宇宙の内部でもっと強靭になっていく。

 

それが敏感に、宇宙に伝わっていた。

 

「あん・・・もうイッちゃう・・・・・ 」

 

と、宇宙が叫ぶ。

 

だが意地悪な性格に変身した遼一は、素直に宇宙を絶頂への世界へと導いてはやらなかった。

 

途中で腰の上下の動きを止めてしまう。

 

「あっ!あんっ・・・いやっ・・・遼一っ・・・」

 

「私は意地悪だから、ねっ」

 

「あ・・・あんっ。遼一ごめんなさい。もう意地悪だなんて言わないから・・・ 」

 

半分泣きながら、宇宙が縋りつく。

 

だがすっかり心も身体も強靭に生まれ変わった遼一は、そんな宇宙を簡単には許してやらなかった。

 

時間がないこんなときだからこそ、一時でも長く宇宙と繋がっていたい。

 

宇宙を感じていたい。

 

そして宇宙に、快感を与えてあげたい。

 

そんな思いも遼一にはあった。

 

いつ、亨の命令を受けた恭也やチンピラたちが乗り込んでくるか分からないのだ。

 

そして捕らえられ、何をされるか分からない。

 

先が見えないからこそ、遼一は今の時間を大切にしたかった。

 

本当に、宇宙が言ったとおり、このまま一緒に死んでもいいと思えるくらい、遼一は宇宙が愛しかった。

 

宇宙の何もかもが愛しかった。

 

涙や喘ぎ声や甘えるような仕草の一つまでも、愛しくてたまらない。

 

だからこそ、遼一は宇宙を守ってあげたいと初めて思った。

 

もう、流されるだけの自分ではない。

 

もう亨のいいなりになっている自分ではないのだ。

 

宇宙と巡り合い、愛し愛される喜びを知った遼一は、強靭な肉体と精神を持って生まれ変わっていた。

 

一度は宇宙のためにこの愛を諦めようと思い、亨の影に脅え、何もできなかった自分。

 

だがそれは間違いだと気づいた。

 

それは本当の自分ではないのだ。

 

飼い馴らされている今の自分は、本当の自分の姿じゃない。

 

そのことに気づかせてくれたのは、宇宙の一途な想いだった。

 

「遼一、遼一・・・。うえーんっ・・・もう意地悪なんて言わないから。ねぇ・・・お願い・・・イカせてぇぇ・・・」

 

宇宙は、焦れて暴れて遼一の下で泣いている。

 

もう、この後の二人の運命がどうなるかなんてことは宇宙の頭の中にはなかった。

 

今の宇宙は、愛する遼一が与えてくれる快楽に身を任せ、そして感じまくっているだけであった。

 

泣いている姿が、可愛くてたまらない。

 

「あーんっ、うぇーん・・・遼一・・・このままじゃ・・・死んじゃうぅ・・・」

 

甘える姿が、愛しくてたまらない。

 

「遼一・・・もう・・・なんでもするから、遼一の言うことなら何でも聞くから。お願いぃぃ・・・・・」

 

焦れて、自分から腰を揺する姿がいじらしくてたまらない。

 

そして、絶頂感を迎えたいと泣いて縋りつく宇宙が、好きで好きでたまらない。

 

「しょうがないな。そんなに言うんだったら、イカせてあげようか?」

 

自分の中の何かが変わったことに気づきながら、遼一は腰を揺らし始める。

 

「あっ・・・あんっ・・・遼ちゃん・・・いいっ・・・。遼ちゃん・・・お願いだからそのままにしてぇ・・・・・」

 

わけが分からなくなっているのか、限界なのか、遼ちゃんと舌ったらずな口調で言っては泣きじゃくる。

 

「遼ちゃーん・・・僕もう・・・あぁぁぁ・・・・・・・」

 

ひときわ色っぽい喘ぎ声を上げながら、宇宙が泣く。

 

目をキュッと瞑ったその顔が可愛くて、淫らで、遼一自身もたまらなくなった。

 

このままイカせてあげようか。

 

それとももっと焦らせてやろうか。

 

そんな考えが遼一の頭の中に浮かんでは消える。

 

遼一自身ももう限界だったが、宇宙のあまりの可愛らしさに迷っていた。

 

その一瞬の迷いが、後で遼一を後悔させることになる。

 

「遼ちゃーん・・・あぁぁぁーーーーーーっ」

 

宇宙が、一足先に蕾で絶頂を迎える。

 

それはもう、遼一では止めるこのできない絶頂だった。

 

ピクピクッと脚の指を痙攣させ、途切れることのない喘ぎ声を上げながら気を失いそうな絶頂を味わっている宇宙は、もう息も絶え絶えだった。

 

「り・・・遼・・・遼一・・・・・・・」

 

意識を失いかけながら、遼一の名を呼ぶ。

 

遼一はそれに応えるように、自らも頂点に達しようと腰を揺らす。

 

そのときだった。

 

鍵をかけたはずの部屋のドアがいきなり開き、数人のチンピラたちがドカドカと入ってきた。

 

そのチンピラたちの中には、恭也の姿があった。