東京スペシャルナイト 上 13

しかも、オイルでグチャグチャの手は、両方の乳首を摘んだり弄くっている。

 

ただでさえ感じちゃってるのに、今にもキスされそうなこの雰囲気に、宇宙はすっかり酔いしれていた。

 

「もっと気持ちよくなりたいですか?」

 

桜井が、耳たぶをペロリと舐めながら聞いてくる。

 

その瞬間、背中から全身に毛が逆立つような甘美な感覚が走った。

 

「・・・は、はい・・・・・」

 

と、消え入りそうな声で返事をするのがやっとだった。

 

「そう・・・。では・・・本格的に気持ちよくしてあげましょう」

 

そう言った桜井の唇が宇宙の頬に触れ、そのまま離れていく。

 

えっ?今のはもしかしてキス?

 

そんな疑問が頭をよぎったが、深く考えている暇などなかった。

 

桜井の指が、乳首をもっと激しくマッサージし始めたのだ。

 

マッサージというよりも、どことなくいやらしい指の動きは、愛撫に近かった。

 

「あんっ・・・」

 

いつの間にかツンっと突き出て硬くなった乳首が、桜井の指先に弄ばれることに喜びを感じているようだった。

 

指先で摘み、そして優しく揉む。

 

「あっ・・・あんっ・・・」

 

それを何度か繰り返されるうち、宇宙は股間を隠すのも忘れて身悶えるようになっていた。

 

これが、スペシャルマッサージ?

 

名前のとおり、とってもスペシャルで気持ちいいっ。

 

しかもどうしよう、これって気持ちいいっていうより快感なんだけど。

 

乳首を弄られているだけなのに、身体が宙に浮いているみたい。

 

身体中が熱くて、いつもの自分の身体じゃないみたい。

 

それに乳首がこんなに感じてしまうなんて、今まで知らなかった。

 

オイルのせいかもしれないけど、乳首がヌルヌルしててピクピクして、卑猥な感じがして、頭の中までクラクラする。

 

宇宙はもう、すっかり桜井のつくり出す快感の魔術に魅せられていた。

 

「あっ・・・あっ・・・んっ・・・ぁっ・・・」

 

宇宙の唇からは、途切れることなく喘ぎ声が漏れていく。

 

唇を閉じて無理にその声を押し殺そうとしても、桜井の巧みな指が乳首を責めるので、どうしても色っぽい声が出てしまうのだ。

 

しかも、まるで娼婦のような喘ぎ声が。

 

「んっ・・・だめっ・・・もう・・・弄らないで・・・・・」

 

感じすぎてしまった宇宙は、思わず首を左右に激しく振った。

 

だが桜井のスペシャルマッサージは止まらない。

 

どんどん激しく淫らになり、宇宙を快感の世界へと誘っていく。

 

他人の手でこんなに感じさせられたことなどない宇宙は、どうにかなってしまいそうだった。

 

そんな中、桜井のヌルヌルとしている指が、宇宙の脇腹から下腹部へスーッと降りていく。

 

そして何も隠されていない宇宙の分身を見つけると、そのままやんわりと手の中に包み込んだ。

 

「あっ!」

 

その温かくてヌルッとした感触に、宇宙が新たな快感を予感したかのような声を上げる。

 

「こちらのほうも・・・マッサージしておきましょうね。こんなに硬くなって・・・だいぶ苦しそうだから・・・」

 

桜井がビクっと脈を打っている分身を優しく撫でながら言う。

 

宇宙は恥ずかしくて恥ずかしくて、今にも顔から火が出そうだった。

 

そうだった。

 

乳首へのマッサージがあまりにも心地よくて、分身が勃起していることをすっかり忘れていたのだ。

 

しかも真っ裸だったことも忘れていた。

 

「あっ・・・あっ・・・あの・・・?」

 

パニックに陥った宇宙は、慌てて両手で分身を隠そうともがく。

 

だがその手は、桜井によって優しく窘められた。

 

「だめですよ。ちゃんといい子にしててくれないと」

 

「で、でも・・・そこはっ・・・」

 

「だから言ったでしょう。スペシャルマッサージだって」

 

「スペシャルマッサージ・・・って、つまりは・・・」

 

宇宙は、このときになってようやく、スペシャルマッサージの意味を理解した。

 

つまり、スペシャルマッサージって、こういうエッチなマッサージのことなの??

 

うそ、うそ、うそぉぉぉーーーーー!

 

思わず絶叫してしまいそうなのを必死に堪え、頬を真っ赤にした宇宙が桜井を見つめる。

 

桜井はその視線を受けながら、ゆっくりと手を上下に揺らし始めた。

 

「あっ・・・あっ・・・」