東京スペシャルナイト 上 13
- 2016年01月03日
- 小説, 東京スペシャルナイト
しかも、オイルでグチャグチャの手は、両方の乳首を摘んだり弄くっている。
ただでさえ感じちゃってるのに、今にもキスされそうなこの雰囲気に、宇宙はすっかり酔いしれていた。
「もっと気持ちよくなりたいですか?」
桜井が、耳たぶをペロリと舐めながら聞いてくる。
その瞬間、背中から全身に毛が逆立つような甘美な感覚が走った。
「・・・は、はい・・・・・」
と、消え入りそうな声で返事をするのがやっとだった。
「そう・・・。では・・・本格的に気持ちよくしてあげましょう」
そう言った桜井の唇が宇宙の頬に触れ、そのまま離れていく。
えっ?今のはもしかしてキス?
そんな疑問が頭をよぎったが、深く考えている暇などなかった。
桜井の指が、乳首をもっと激しくマッサージし始めたのだ。
マッサージというよりも、どことなくいやらしい指の動きは、愛撫に近かった。
「あんっ・・・」
いつの間にかツンっと突き出て硬くなった乳首が、桜井の指先に弄ばれることに喜びを感じているようだった。
指先で摘み、そして優しく揉む。
「あっ・・・あんっ・・・」
それを何度か繰り返されるうち、宇宙は股間を隠すのも忘れて身悶えるようになっていた。
これが、スペシャルマッサージ?
名前のとおり、とってもスペシャルで気持ちいいっ。
しかもどうしよう、これって気持ちいいっていうより快感なんだけど。
乳首を弄られているだけなのに、身体が宙に浮いているみたい。
身体中が熱くて、いつもの自分の身体じゃないみたい。
それに乳首がこんなに感じてしまうなんて、今まで知らなかった。
オイルのせいかもしれないけど、乳首がヌルヌルしててピクピクして、卑猥な感じがして、頭の中までクラクラする。
宇宙はもう、すっかり桜井のつくり出す快感の魔術に魅せられていた。
「あっ・・・あっ・・・んっ・・・ぁっ・・・」
宇宙の唇からは、途切れることなく喘ぎ声が漏れていく。
唇を閉じて無理にその声を押し殺そうとしても、桜井の巧みな指が乳首を責めるので、どうしても色っぽい声が出てしまうのだ。
しかも、まるで娼婦のような喘ぎ声が。
「んっ・・・だめっ・・・もう・・・弄らないで・・・・・」
感じすぎてしまった宇宙は、思わず首を左右に激しく振った。
だが桜井のスペシャルマッサージは止まらない。
どんどん激しく淫らになり、宇宙を快感の世界へと誘っていく。
他人の手でこんなに感じさせられたことなどない宇宙は、どうにかなってしまいそうだった。
そんな中、桜井のヌルヌルとしている指が、宇宙の脇腹から下腹部へスーッと降りていく。
そして何も隠されていない宇宙の分身を見つけると、そのままやんわりと手の中に包み込んだ。
「あっ!」
その温かくてヌルッとした感触に、宇宙が新たな快感を予感したかのような声を上げる。
「こちらのほうも・・・マッサージしておきましょうね。こんなに硬くなって・・・だいぶ苦しそうだから・・・」
桜井がビクっと脈を打っている分身を優しく撫でながら言う。
宇宙は恥ずかしくて恥ずかしくて、今にも顔から火が出そうだった。
そうだった。
乳首へのマッサージがあまりにも心地よくて、分身が勃起していることをすっかり忘れていたのだ。
しかも真っ裸だったことも忘れていた。
「あっ・・・あっ・・・あの・・・?」
パニックに陥った宇宙は、慌てて両手で分身を隠そうともがく。
だがその手は、桜井によって優しく窘められた。
「だめですよ。ちゃんといい子にしててくれないと」
「で、でも・・・そこはっ・・・」
「だから言ったでしょう。スペシャルマッサージだって」
「スペシャルマッサージ・・・って、つまりは・・・」
宇宙は、このときになってようやく、スペシャルマッサージの意味を理解した。
つまり、スペシャルマッサージって、こういうエッチなマッサージのことなの??
うそ、うそ、うそぉぉぉーーーーー!
思わず絶叫してしまいそうなのを必死に堪え、頬を真っ赤にした宇宙が桜井を見つめる。
桜井はその視線を受けながら、ゆっくりと手を上下に揺らし始めた。
「あっ・・・あっ・・・」