東京スペシャルナイト 上 22
- 2016年01月20日
- 小説, 東京スペシャルナイト
「あぁぁーーーーー桜井さんっ・・・。僕、変になっちゃうーーーーーーっ」
頭の中が混乱していて、何がなんだか分からない。
自分で何を言っているのか、それさえ分からない。
ヌプッと音がして、二本の指がゆっくりと蕾の奥深くへと入っていく。
いや、正確にはのみ込まれていく・・・という表現の方が正確だった。
イソギンチャクのような宇宙の内部は、太くて長い二本の指を待ち焦がれていたかのように、奥へと誘っていく。
そして時折、キュッと何段にもなって指を締めつけていく。
「あぁぁぁ・・・・・・・っ。そんなに奥は・・・だめぇ・・・・・・」
自分から誘っていることに気づいていない宇宙は、喘ぎながらそう言ってマットの上で腰を左右に揺らした。
全身泡まみれの宇宙の身体が、ゆらゆらと揺れる。
するとその振動がそのまま蕾への刺激となって、宇宙をもっと深い快感へと導いていった。
ヌプヌプっといやらしい音を立てて、桜井の指を一気に根元までのみ込んでいく。
「あぁぁ・・・あぁぁっ・・・だめぇぇ・・・」
宇宙の蕾は、泡まみれのまま二本の指をのみ込んでいた。
指を上下に動かすと、泡と一緒に指が出てくる。
「さ、桜井さん・・・だめぇぇ・・・。それ以上はっ」
自分から誘っていることなど知るよしもない宇宙は、桜井の指の感触に激しく喘ぎ感じまくっていた。
まだ一度も頂点を極めていない可愛い分身が、泡の中でピクピクと震えているのが分かる。
だが桜井は、まだどちらでも絶頂を極めてあげるつもりはなかった。
まだ早い。
今日はマッサージルームではないのだ。
時間はたっぷりとある。
今日はずっと堪えてきた欲望が満足するまで、宇宙を喘がせてあげよう。
可愛い、愛しい宇宙の喘ぐ姿をずっと見ていたい。
思う存分、可愛がってあげたい。
桜井は、熱くたぎる下半身を宇宙の内股に擦りつけながら、そう考えていた。
それに指の感触からしてもまだ余裕がある。
もう一本、指を増やしてみようか?
もう一本指を増やしてみて、その反応を楽しんでみよう。
宇宙がどんな淫らな顔で喘ぐのか。
どんな声を上げて泣くのか。
見てみたい。
桜井はそんな欲望を抱くと、一気に二本の指を引き抜いた。
とたんに、宇宙の口から『あぁぁぁぁーーーーーーっ』と長く尾を引くような喘ぎ声が発せられる。
今までの音色と違うその喘ぎ声を聞いたとたん、桜井は内心チッと舌打ちをした。
欲望に任せて焦るあまり、指を引き抜くときに宇宙を絶頂感へと押し上げてしまったのだ。
宇宙の分身が、白い泡の中でピクピクってと痙攣しているのが分かる。
それと同時に、蕾の中から泡が溢れ出てくる。
おそらく、蕾でもイッてしまったのだ。
蕾の肉襞が痙攣を起こし、それで中に溜まっていた泡を押し出しているに違いないと桜井は思った。
こんなに早くイカせてあげるつもりはなかったのに。
もっと焦らせて、ギリギリまで焦らせて、縋って泣きじゃくる姿を見てから極みへとのぼらせてあげようと思っていたのに。
桜井は、一瞬不満そうに顔をしかめたが、すぐに仕方がないと諦めた。
と、同時に、二本の指だけでイッてしまう宇宙の感度のよさに驚かされてもいた。
女でも、こんなに感じる身体はそういない。
しかも蕾を刺激されたのは、初めてなのに。
「イッちゃったんですね?」
桜井は、まだピクピクと下半身を震わせている宇宙を見下ろして、ちょっと意地悪く言った。
宇宙は涙で潤んでいる瞳で見上げて、ゴクンッと素直に頷く。
その様子を見たとたん、初恋を知った高校生のように胸がキュンッと痛んだが、あえて心を鬼にした。
「誰も、イッていいなんて言ってませんよ」
「だっ、で、でも・・・・・」
うまく呂律が回らない。
まだ絶頂の余韻に浸っているのだ。
桜井はそんな宇宙を見て、微かに目を細めた。
「仕方がないですね。勝手にイッた罰として・・・今日は指だけで苛めてあげましょう。指で苛められるのが好きみたいですし・・・」
桜井が、クスッと冷たく笑って言う。
宇宙はその怪しい笑みにドキンっと胸を高鳴らせた。
指だけで苛めるって・・・つまりは・・・今みたいなことをもっとするってこと?
もっとエッチなことをして、もっとたくさん苛めるってこと?
そんなそんなっ。
今以上に弄られたら、あそこが変になっちゃうっ。
身体やあそこが感じすぎちゃって、どうにかなってしまう。
桜井さんが言ったとおり、苛められるというか指で弄られるのは好きだけど、でもこれ以上弄られたら・・・・・・・。
そんなことを考えている宇宙の両脚を高く持ち上げ、桜井がおしめを当てるような格好をさせる。
宇宙の顔が、真っ赤になる。
「いやっ、桜井さんっ」
と、嫌がっても桜井の足首を掴んでいる手は緩まなかった。
深く折り曲げた両膝を胸に押し付けて、そのままお尻を左右に割る。
泡を吐き出している蕾は、先ほど指を挿入したときよりもずっと朱色が増していた。
それに、ぷっくらとして肉襞が柔らかそうである。
桜井は、もう一度手の中でソープを泡立てると、そのまま三本の指を蕾の中に挿入した。
「あっ・・・あっ・・・あぁぁ・・・・・」
分身につられるようにイッてしまった蕾の中は、先ほどよりも熱く、そして狭まっていた。
だが強引に、三本の指が侵入していく。
「あんっ・・・だめぇぇ・・・。あんっ・・・」
肉襞が、指を押し出そうとしているのが分かる。
だが桜井は、その動きに逆らうように泡の助けを借りて指を奥深くまで挿入していった。
「あぁぁぁぁーーーーーー」
指先に、さっきまで当たらなかった最奥の部分が微かに当たる。
絶頂を極めた蕾の中は信じられないくらい柔らかくなっていて、そしてさっきよりもずっと敏感になっていた。
「だめぇぇぇーーーーーーイッちゃう!」
最奥の柔らかな部分を突っついたとたん、宇宙が泣き叫ぶ。
お尻を上下に激しく揺らして、激しく泣き叫ぶ。
桜井は、そんな宇宙に合わせるように指を伸ばして一番感じる部分を突っついてやった。
とたんに、宇宙は子供のように泣き叫び、イキまくった。
「あぁぁぁぁーーーーーーーーー・・・っ」
宇宙の喘ぎ声だけが、バスルームに響く。
宇宙は、三本の指を深々とのみこんだまま、絶頂感を味わっていた。
今まで感じたことのない、身体がドロドロの液体になったような感覚が宇宙を覆っている。
指をのみ込んでいる蕾が、ピクピクと細かく痙攣しているのが分かる。
指を挿入されたままのせいで、いつまでも絶頂感が収まらない。
指がわずかに動くたびに、また絶頂へとのぼりつめていってしまう。
「あぁぁぁーーーーーっ死んじゃうっ!死んじゃうぅぅぅーーーーーっ!」
宇宙は、我を忘れて泣き叫び喘ぎまくった。
教師という自分を捨て、男という自分を捨て、何もかも捨てて桜井の前で娼婦のように喘いでいた。
本当にこのまま気が変になってしまうのではないだろうか、と一瞬考えた。
だが頭の中がまた絶頂感に侵され、何も考えられなくなっていく。
「指だけで何度イクことができるのか、試してみるのもいいですね」
桜井は冷静な声でそう言って、また指を動かし始める。
宇宙は『えーんえーんっ』と子供のように泣きじゃくりながら喘いでいた。
そしてついに耐えきれなくなった宇宙は、バスルームの中で意識を手放していった。
グッタリとした宇宙の身体の上に覆いかぶさりながら、桜井は思った。
これは、まさしく真剣勝負の恋だと。
自分の命をかけてもいいと思えるほど、宇宙が愛しいと。
宇宙を愛していると。
「・・・・・宇宙」
桜井は、愛しい宇宙を腕の中に抱きしめながら、そっと耳元で宇宙の名前を呼んだ。
それは、ある人物の所有物である桜井が、宇宙を何があっても愛し抜こうと決心した瞬間でもあった。